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2011年01月07日

ミック・カーン逝く…

ミック・カーン逝く…



ミック・カーン逝く…



新年早々からまたまた訃報。


 榎本健一、古川ロッパ師匠達と共に日本の3大喜劇人と称され、一時代を築いた偉大なる初代「柳家金語楼」御大のご子息で、自らも平尾昌晃さん、ミッキー・カーチスさんと共に「ロカビリー3人男」として、日劇ウエスタン・カーニバルを熱狂の渦に巻き込み一世を風靡した、日本のキング・オブ・ロカビリー「山下敬二郎」さんが5日、胆管癌を原因とする腎不全でお亡くなりになったかと思えば~


今度は元JAPANミックカーン様が4日、こちらも癌でロンドンはチェルシーの自宅でお亡くなりになるとは…

 …悲しい。










ミック・カーン逝く…




24th July 1958 - 4th January 2011
It's with profound sadness that we have to inform you that Mick finally lost his battle with cancer and passed away peacefully at 4.30pm today, 4th January 2011 at home in Chelsea, London. He was surrounded by his family and friends and will be deeply missed by all.

Posted: 4th January 2011



リッスンジャパン
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110105-00000004-lisn-musi

公式サイト
http://www.mickkarn.net/


ミック・カーン逝く…






 イギリスから独立後はギリシャ人による単一国家となっておりますが、その昔はトルコ人なども住んでいたとされる「キプロス共和国」生まれで(どおりで濃い顔だと思ったわ!ミック)、3歳には一家でイギリスに移住。その後、ハイスクール時代に知り合ったデヴィッド・シルヴィアンや彼の弟ジャンセンや、バルビエリ、ロブ・ディーンなどの美し過ぎる男たちとともに「JAPAN」を結成。ここ日本では、音楽専科(懐かしいなぁ)やロックショウ(東郷かおる子編集長)JAM(前の甲斐さんの奥方が編集長!高橋さん)などの表紙を飾りまくり、当時の腐女子達の間では早くも話題沸騰!黄色い歓声を一身に集めるアイドルバンドとして、ベイシティに続く第2弾というか、クイーンやチープ・トリックなどと同じような感じで、一気にヴィジュアルの良い外タレ兄ちゃんとして華麗にスターへの階段を駆け上がるも、しかし、彼の地、本国「エゲリス」では、どん底の経済情勢を背景として、世紀のアンチ・ジーザス・クライスト・スーパースター、安全ピンにスパイキーヘアといった反抗的ないでたちもギガ攻撃的な「セックス・ピストルズ」を筆頭に、THE CLASHなどのパンクバンド達が暴れ馬のようにロックシーンを席巻しているような状況でしたから、N・Yドールズのフォロワー、まさにT・レックスのマーク・ボランを彷彿させるような、骨太なパンクに比べると「ヨヨ…」とした線の細いバンドだったJAPANは見事「際物扱い」で、完全に末席に追いやられ、蚊帳の外。






 鳴かず飛ばずの時期を地味に掻い潜リ乍ら、スティーブ・ストレンジやソフト・セル、ウルトラ・ヴォックス、そしてお馴染み「デュランデュラン」や「スパンダー・バレエ」を主役にして爆発したニューロマンティックのムーヴメントが台頭した頃に、漸く、その洗練された華麗なルックスやサードアルバム「クワイエット・ライフ」の頃から、それまでのギターを前面に打ち出したハードでファンキーな独特のウネリを持つ「グラムロック」から意匠替えし、電子楽器を前面にフューチャアした、内省的でどこか冷たい質感乍らも、唯一無二とも言える、実に個性的な彼らならではの「ヨーロピアン・ポップ」にも注目が集まり出して、日本のみならず、本国英国でもやっと正当な評価を受け、正真正銘のスーパースターに上りつめようとしていた矢先の1982年にJAPANは解散。




ミック・カーン逝く…




ミック・カーン逝く…



 以降、ミックはバウハウスのピーター・マーフィーと「ダリズ・カー」やSUGIZOのバックなどで活躍したもの、目立った形で、改めてロックシーンで陽の目を見ることもなく、進行性の癌に蝕まれ「52歳」の若さで逝かれてしまいました。







フレットレス・ベースを使い、パーシー・ジョーンズを思わせるようなダウン・チョーキングを多用したオリジナリティー溢れる強烈なプレイと、真っ赤なオカッパヘアー(マッシュルーム・カットか!いや奇妙な長髪…)で黙々とプレイする初期のミック、そして一転、髪の毛も短くさっぱりした雰囲気でダンディーに決めていた晩年のミック。(最近はどうだったのかな~)。サックスを吹く立ち姿も良かったなぁ~。




どちらも未だ鮮烈なインプレッションで、私のこの両の目に焼き付いております。本当に春から残念です…。

ミック・カーン逝く…



またJAPANのアルバム引っ張り出して聴いてみよう。初期から晩年まで~

ミック安らかに…。合掌。






キャプテン・ビーフハートとともに近日また特集を約束させて頂きます。



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Posted by footstomp at 22:45 │ROCK・音楽